眉間のしわ・バニーライン

眉間のしわの治療法

眉間の縦じわにはボトックス

眉間の縦じわは、皺眉筋（すうびきん）と呼ばれる筋肉の収縮によって作られます。眉間の筋肉は強い力があるので、くっきりとした深いしわが出来やすいです。この筋肉の動きが何年も続くと、徐々にしわは深くなり、皮膚にくっきりと刻まれていきます。眉間の縦しわが刻まれてしまうのを予防するには、眉間のしわを作る筋肉の動きをボトックスで緩めてあげることが大切です。

眉間の下にできる横じわもボトックス

眉間の下〜鼻の上部にかけて出来るしわは、鼻根筋・鼻筋・上唇鼻翼挙筋いう表情筋の収縮によってできます。鼻の付け根部分にあるのが鼻根筋で、その下方に左右に分かれてあるのが鼻筋・上唇鼻翼挙筋です。ボトックスでこれかの筋肉の動きを緩めると、眉間の下〜鼻の上部にかけて出来るしわも改善します。

眉間のしわも個人差があります

眉間のしわと言っても、色々なしわがあります。「眉間ボトックスはボトックス〇〇単位を使用して、5ヶ所に打つ。」など、一律のボトックス注入量、一律の注入部位では、満足のいくしわ改善ができません。個々の表情の動きをよく観察して、それぞれの筋肉の動きに合わせた丁寧なボトックス注入が重要です。

しわが刻まれてしまったらヒアルロン酸も併用

無表情の時にも刻まれじわが深く残っている場合は、ボトックスのみでしわを無くすことは難しいです。その場合は、しわの凹みを底から持ち上げるように、直接ヒアルロン酸注射（注入）を用います。しかし、眉間は血管塞栓のリスクが高い部位ですので、ヒアルロン酸注入には慎重な操作が求められます。また、ヒアルロン酸注射で刻まれじわを治療した場合も、ボトックスの併用は必要です。筋肉の動きを止めてやらないと、しわを寄せる癖により、すぐにしわが再出現するからです。

眉間ボトックスのリスクや合併症

眉間ボトックスで吊り眉に（スポックブロー）

眉間ボトックス後に眉毛の外側が上がり過ぎて、吊り上がった眉になってしまうことがあります。スタートレックのミスタースポックのようなので、スポックブローとも呼ばれます。

眉間ボトックスでは皺眉筋をターゲットにボトックスを注入します。皺眉筋だけでなく前頭筋内側にもボトックスがしっかり効くと眉頭が下がってしまい、さらに眉の外側を上げる癖が元々強いとスポックブローは起こりやすいです。吊り眉になると心配になると思いますが、スポックブローは上がり過ぎている眉山の直上にボトックスを少量注入することで和らげることができます。

眉間ボトックスで目が開かない⁈

眉間ボトックスでは皺眉筋をターゲットにボトックスを注入しますが、そのすぐ下には上眼瞼挙筋という上まぶたの開閉に関わる筋肉があります。ここにボトックスが効いてしまうと、目が開けづらいという非常に厄介な症状が出てしまいます。開眼障害はすぐに直すことができません。ボトックスの効果が弱くなる2〜3ヶ月もの間、まぶたが開けづらい状態が続いてしまうので、起こさないよう細心の注意を払う必要があります。

開眼障害を防ぐには、ボトックスを皺眉筋にのみ効かせ、上眼瞼挙筋に作用しないように気をつけないといけません。そのためには、刺入する針の向きを上まぶたに向けないようにする、上まぶたの方向にボトックスが流れないよう指でブロックするなど、細かい注意が大切です。

ボトックスは経過フォローが大切

ボトックスの効き方には個人差があります。同じ量のボトックスを、同じ部位に打っても効果は異なります。ですので、1回ボトックスを注入したら終わりではなく、その後の効き具合を確かめて、調整することが大切です。また、スポックブローが生じた場合も追加注入が必要ですので、ボトックスは経過フォローまでが必須と考え、無理なく通えて経過もしっかり診てくれるクリニックで受けられるのをおすすめします。当院では1ヶ月間の無料調整期間を設けています。