お顔のたるみ治療をする場合、避けて通れないのが上顔面(額、こめかみ)のヒアルロン酸注入です。上顔面のヒアルロン酸注入はたるみ改善にとって重要な治療ですが、額のヒアルロン酸注入は凹凸が出やすい部位でもあります。
本日はおでこ(額)ヒアルロン酸注入後の凹凸(デコボコ)について、その原因と対策をお話ししていこうと思います。
おでこのヒアルロン酸で凹凸?原因は?
額のヒアルロン酸注入後の凹凸。
その原因は様々なのですが、大きなものを2つ挙げると
皮膚や皮下脂肪が薄くなる
加齢変化や光老化により、皮膚のハリや弾力が失われたり、皮下脂肪の厚みが減ってきます。すると、注入したヒアルロン酸の凹凸が浮き出てきやすくなります。
眉間やおでこの筋肉が強い
額の前頭筋や眉間のすうび筋が発達していて、強く収縮を繰り返す場合、その筋の動きによりヒアルロン酸がヨレてしまい、ヒアルロン酸が溜まる部分と溜まらない部分が出来て、凹凸が出来てしまいます。
皮膚や皮下脂肪が薄くなったり、眉間やおでこの筋肉が強まるのは、年齢と共に生じてくるものです。ですので、20代の方の額ヒアルロン酸注入では凹凸感が問題となることは少ないのですが、50代60代以上の方では、どうしてもある程度凹凸が出やすくなります。
おでこヒアルロン酸の凹凸を減らす工夫は?
皮膚や皮下脂肪の厚みを増やす
エランセ(コラーゲンブースター製剤)を脂肪層に注入して、皮膚や皮下脂肪の厚みを取り戻すようにしたり、レチノイド(ビタミンA誘導体)のスキンケアで皮膚の厚みやハリを改善したりなどが考えられます。
また、ヒアルロン酸製剤の選択も重要です!
20代30代で皮膚や脂肪の厚みが保たれている場合はボリューマXCを用いることもあります。しかし、皮膚が少し薄くなり始めている方ではボリフトXCを用いたり、皮膚や脂肪の薄さがかなり目立つ方なら、ボルベラXCを用いるなど工夫しています。
眉間やおでこの筋肉を弱める
おでこの前頭筋や眉間のすうび筋の発達が強い方の場合、ヒアルロン酸注入直後は均等に馴染んでいても、数日で筋肉の動きによりヒアルロン酸が移動してしまうことがあります。こうなると凹凸が気になったりしますので、その場合はボトックスを打つことにより、筋肉の動きを減らしてヒアルロン酸の移動を防ぎます。
理想を言えば、ボトックスを先行で打っておいて、筋肉の収縮が弱くなったところでヒアルロン酸注入というのが一番良いですね。
それでもおでこのヒアルロン酸注射(注入)をするメリット
「凹凸出やすいなら、額へのヒアルロン酸注入はしなければいいじゃない!」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
確かにそうです。正直、額ヒアルも20代30代までに限定すれば、さほど凹凸は出ないし、悩まず施術できます。どうして苦労してまで、額のヒアルロン酸注入を重要視するのかなのですが、それには理由が二つあります。
お顔全体のたるみ改善につながる
おでこやこめかみの骨の減りは、お顔全体のたるみに大きな影響を与えています。
額やこめかみの骨が薄くなると、その上に乗っている脂肪や皮膚などが支えをなくしてしまい、重力に従って垂れてきます。これが頬のたるみに繋がったり、法令線やマリオネットラインが深くなる原因の一つにもなっています。
反対に言うと、法令線やマリオネットラインが気になるからと言って、その辺りだけ治療してもたるみ改善効果はなかなか見込めないということでもあります。
ですので、たるみ治療の要でもある上顔面(額やこめかみ)のヒアルロン酸注入は、減った骨の代わりとしてボリューム補正の役割があり、とても大切な注入部位なのです。
お顔全体のバランスをよくする
おでこやこめかみは、皮下脂肪の少ない部分ですので、年齢を重ねて皮下脂肪がさらに痩せてくると、ごつごつとした骨の形が浮き出てきます。眉骨が目立ち、骨の形がくっきりすると、角張った男性的な雰囲気になったり、老けた寂しげな印象を与えてしまいがちです。
よく「おでこは前髪で隠れるから治療しなくていいんです。」というお声も聞きますが、例え、頬やあご周りなどのたるみ治療を十分に行っていたとしても、おでこやこめかみの痩せてごつごつとした印象がそのままでは、お顔全体の若々しさには繋がりません。
反対に、ふっくらとした頬とゴツゴツしたおでこのアンバランスさが違和感として認識されることすらあります。
お顔は一部分のみを治療するのではなく、全体として違和感のないバランスが大切です。
頬はふっくらしている方なら、それに合わせて額のボリュームが足りなくなった部分に、ヒアルロン酸製剤を注入することで、ふっくらと若々しい額になり、頬とおでこのバランスも整います。
難しくても大切なおでこのヒアルロン酸注射(注入)
このように凹凸が出やすいなど難しさはありますが、得られるメリットも大きいのが額へのヒアルロン酸注入です。より効果的なたるみ治療のため、更なる工夫をしていきますので、ぜひ一度ご相談くださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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