カニューレ(鈍針)なら安心?
と言い切れるわけではありません。
先日アラガンのヒアルロン酸注入セミナーに参加しまして、講師の岩城先生も繰り返しお話しされていたのが、血管内への誤注入の可能性についてです。
(注入の教科書も書いていらっしゃる岩城先生に教えていただけるなんて、とっても嬉しい♪)
最近はカニューレ(鈍針)での注入が一般的になっており、カニューレは血管に入らないと盲信し過ぎて起きた塞栓の事例も増えているようです。
ヒアルロン酸注入で一番大事なことは、この合併症を避けることと言っても過言ではないほどに重要なことですので、繰り返しお話しされていたのが印象的でした。
カニューレを使用した場合、血管内に針先が入る可能性はニードルより随分と低くなります。しかし、万一血管の走行に沿ってカニューレが血管内に入ってしまった場合は、ニードルよりも大量にヒアルロン酸を誤注入する可能性もあります。
とはいえ、25Gより太いカニューレを使用して、ゆっくりと針先を進める丁寧な操作をしていれば、かなり血管内への誤注入のリスクは低くなるので、私は高リスクエリアでカニューレを積極的に使用しています。(一部メリットがデメリットを上回ると判断した際には、高リスクエリアでもニードルを使用しています)
「カニューレかニードルか?」に限らず、美容治療に「絶対○○!」というのはないので、引き続き気を抜かず治療に当たっていきたいと思います。
今月、先月と立て続きにヒアルロン酸注入のセミナーに参加できて、また一つステップアップできたように感じます。
製剤を売るだけでなく、注入手技のレクチャーを多数開催して、こうした勉強の機会を提供してくださるのは大変ありがたいものです。子供たちと犬たちがいるので、家を長時間空けるのは大変なのですが、セミナーでしか得られない知識というのもありますので、これからも出来る限り工夫して、参加していきたいと思っています♪